スペイン留学の際のマドリッド到着初日(2011.2.3)のこと。
空港から地下鉄で市内へ。地下鉄の切符を買うのに、ちょっとトラブったが、この程度は織り込み済み。カードを入れるスロットにコインを入れてしまって、係員に機械を開けてもらって、入れたコインを取り出してもらったのだ。
ホテルへの最寄の駅に着いた。重いスーツケースをゴロゴロ転がし、地上に出た。ホテルは予約をしていて、ネットで調べた付近の詳しい地図を持ってきていた。
先ず、どちらが「北」か、わからないのでは話にならない。早速持参した磁石を取り出した。片方が白で、他方には赤く色が塗ってある。「う~ん、待てよ。どちらが北だったのかな?」長く磁石など使っていないので、多分小学生でも(と言うか、小学生のほうが良く知っているのか)知っていることがわからない。
「上」とか「下」とかいうことからすると、「上」は「北」、「下」は「南」。北上南下だ。ビルのエレベーターでは大抵「上」は「青」、「下」は「赤」。で、赤→下→南、という3段論法で「赤いほうがが南だ」と言うことに決定した。
持ってきた拡大地図と周囲の道路や目印を比較する。地図と、「右に見えるのが公園で、すぐ横を大きな道路が走り・・・・」と言う暗い街の様子と、「赤いほうが南だ」と言う判断とが一致する。間違いない!
ホテルまでは1km足らず、タクシーに乗るには近すぎる、と思ったので、石畳の歩道をガタガタと20kg近くのスーツケースを引いて歩く。ちょっとした坂になっているので結構重い。角を何回か曲がりそろそろホテル、と言うほど歩いたのに見つからない。
青年を呼び止めて聞いて見た。わからないと言うが、青年は携帯の画面に地図を呼び出してすぐ探し出してくれた。目指すホテルは、そこから2km以上も離れているらしい。なんと、北と南を間違えて歩いていたらしい。磁石の「赤」は「北」だったのだ。結局、そこからタクシーに乗った次第。
日本に帰ってから、調べた。本当に「磁石の赤は北」なのか。日本で売られている磁石はそうらしい。
ところが、ネットのあるサイトによると、中国では磁石のことを「指南針」と言って、針の南には赤色が塗ってあるそうだ。確かめてはいない。導き指す、という意味合いの「指南」と言うことらしい。
ところで英語では、何か事柄を案内することをOrientation と言うが、これは「オリエント」(東洋)と言う意味だ。
北、南、東、と出てきたところで、「西」には同じような意味のことがないのかな?とふと考えた。頭には何も浮かんでこない。たった一つ、「西」とはスペインのことだ、と思った以外には。西班牙 と書くらしい。
とりあえず皆さんの持っている磁石はどうなっているか、確認!確認!
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