2017年2月12日日曜日

スキーが中止になったのでアビラへ

2017年2月11日(土)記
 
ここサラマンカの気温はほとんど日本の大阪と違わないのではないかと思う。大阪はずいぶん寒い予報となっているが、こちらはそうでもない。スペインの街には薬屋さんが多く、その看板のミドリ十字の中に必ず時刻と気温が表示される。通学路にもいくつかあっていつも見ているが、朝学校に向かう9時前には大体3度くらい、家に帰る午後2時過ぎには10度前後くらいが多い。
 
なぜか、朝の3度でも全く寒さを感じない。マフラーも手袋もあるのだが、なくっても平気だ。小雨や霧雨がこのところ結構降っていて、湿度は高くなっているのではないかと思うのだが、何か関係しているのかな?
 
さて、この週末は学校の遠足で近くの山にスキーに行く予定になっていたのだが、雪が積もっていないらしく残念ながら中止になってしまった。そこで急遽一人でアビラ Avila に行くことにした。


前週セゴビアに行ったとき帰りに撮ったアビラの旧市街の遠景。
左の白いのは旧市街の城壁(茶色の帯状のもの)が良く見える
場所に設置された展望台。大きな道路のそばにある。

世界遺産にもなっている城壁の街で、前夜家のセニョーラに話したら、こんな風に言っていた。大胆に意訳すると・・・・・
 
――こないだイギリス人の女の子たちが「すご~く感激したわ。行ってよかった」って言ってたけど、私なんかぜ~んぜん何とも思わない。2回程行ったけどもう行きたいとも思わない。城壁があるだけで、その中に入って何があるというの? カテドラル(大教会)と教会、そして教会、教会、教会、それだけ・・・・・」
 
それでもいいので行くことにした。行ってみないとわからない。20分歩いてバスターミナルに着いたのが朝10:30。切符を買ったが次の出発は11:15。10:30発のが出たところだったようだ。片道切符6.65ユーロ(830円)、距離およそ110km余。
 
時刻まで待ったがバスが来ない。電光表示板にはプラットフォーム Anden 番号が8と書いてある。出発予定になってもバスが来ない。ほとんど誰もいないプラットホームにポツンと一人僕だけ立っていたのを不審に思ったバス会社の男性が近寄ってきて「どこに行くの?」と声をかけてくれた。「アビラなんだけどバスが来ないんですよ」と言ったら(いや、実際にはジェスチャーを交えて「アビラ!」と地名を一つ言ってだけなんだが)、このバスだよと言って今にも発車しそうな体制になっているバスの運転手に向かって「待って待って、このセニョールも乗るよ!」とバスを止めてくれた。そのバス、となりの9番プラットホームにいたのだ。
 
「おいおい、そんな事どこにも書いてないじゃないか」と言いたかったのだが、語学力不足でクレーム出来ず、「まっ、取りあえず乗れたからいいかっ!」という事で手打ち。情けない!!
 
バスのフロントガラスを見ると Salamanca - Avila とあり、
切符に「1号車」と書いてあったのだがそれも表示してあった。
 
1時間50分かかってアビラ着。まずは観光案内所に行って地図をもらうのが一番、とバスターミナルから15分ほどかかって徒歩で城壁のある旧市街にたどり着いた。
 
新市街の中の街路樹。面白い形に剪定してる。


城壁にあるいくつかの門の内の一つから中に入った。
 
城壁の中から見た霧雨に煙る新市街。
 
しかしいくら歩き回り探しても見つからない。それならと前日に語学学校の先生が推薦してくれた郷土料理のおいしいレストランを探そうと歩き回ったがそれも地図なしでは無謀なことだった。結局3人の人に聞いてやっとなんとか探し当て入店。
 
観光客で昼食時間(2~3時ころ)はごった返していた。
 
目的のメニューを注文。それがこちら。
 
ソーセージ入りアビラ名物インゲン豆スープ
Judía de Barco de Avila con Matanza

これがアビラ名物のTボーンステーキ
Chuletón de Avila
セットメニューを頼んだ。飲み物として赤ワインを指定していたのだが、がなかなか来ない。ボーイに担当テーブルが決まっている様子はない。忙しくあちこちのテーブルを動き回っている一人に促してやっと来た。300mlが茶色の陶器のポットに入っている。きっと300mlと思う。3/8 とリストに書いてあったから。

「メニュー」にはパンも含まれているのだがそれも持って来ない。スープやステーキを全部平らげると結構な量になるので、あえてパンの請求はしなかった。

ミディアムを頼んだのだがレアに近い。
蜂蜜掛け羊乳ヨーグルト風デザート. クアハーダ Cuajada
癖もなくプリンのようだ。蜂蜜の風味が勝ってしまって、
クアハーダそのものの味を良くかみしめないとわからない。

デザートのあとはコーヒー。ただ、飲み物として赤ワインを頼んでいたので、さらにもうひとつ飲み物、すなわちコーヒーを頼むとそれは別勘定となる。
 
勘定書きはこんなブリキの容器に入ってきた。
  セットメニュー  25.90ユーロ(3,240円)
  追加のコーヒー(エスプレッソ) 1.60ユーロ(200円)
計27.50ユーロ。
 
50ユーロ札を入れ、釣りの22.50ユーロの内20ユーロだけ取って店を後にした。こんなサービスじゃチップを置きすぎかもしれない。その加減が僕にはわからない。
 
 
 
お昼を食べたら次に行くのはホテルの中にある素敵なカフェ。これもお勧めと先生が言っていた。ところがそこでゆっくりしていては何も観光しないで帰ることになってしまう。17:00発の帰りのバスの切符も買ってしまっていた。
 
そっと写真を1枚撮らせていただいただけで外へ出た。
ちょっと残念、なかなか良い雰囲気だった。
4つ星ホテル Palacio de Los Velada
カテドラルの北の通りにある。
急ぎ、カテドラルくらいは、と入った。
 
 
 
5ユーロ(630円)、音声ガイド機付き。もちろん日本語はない。スペイン語を選択してもらって開始。
 

 
 
例によってちんぷんかんぷん。ほかのカテドラルや博物館もそうだったのだが、重要なところに来たら番号が書いてあってその番号を押すと説明が始まる。そのことに何の問題もない。ただ、それぞれの番号の説明が終わると「終わりました」という印に「ち~ん~」鐘が鳴る。丁度仏壇に拝むときに鳴らすあの鈴(リン)の音(ね)のような音なのだ。
 
「はい、残念でした、今回の説明も何もわかりませんでした」と追い打ちをかけられているような感じで、我ながら番号の毎回、悲しくなってくるのでありました。

最後に、アビラの名物菓子ジェマス Jemas 12個入り1箱を買ってバスターミナルに向かった。4.95ユーロ(620円)。卵の黄身Jemaと砂糖とだけから作った、一口で食べてしまえる可愛い菓子だ。そばに置いた腕時計と比較すると大きさが分かってもらえると思う。


横に置いた時計と比べればその大きさが分かる。
 
 
 

2 件のコメント:

  1. 凄く積極的に動き回っていますね!素晴らしい!! セニョーラのいう事に笑ってしまいましたが、地元民はそんなもんですね。
    アビラ、素敵な街です。 行きつけのバルもそうですが、堀内さんの行動力に敬服です。一か月で二か月分以上の経験ではないですか?

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    1. 短い日数で何もかもやろうとすると1か月といっても結構忙しいですね。一番のやりたいことはアーモンドの花の祭りを見るか一面花いっぱいのアーモンド畑を見ることなのですが、時期ちょっとずれていて今回はかないそうにありません。
      アーモンド祭りがあるというラ・フレネヘダの今年の開催日は3月5日という事で3月3日に日本に帰ってしまう僕はちょっと残念。
      週に3便しかないラ・フレネヘダ行きのバスもこの時だけはたくさんのバスが出たり、近郊の大きな町から団体ツアーのバスが押し掛ける、と言っていました。

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