2020年2月16日日曜日

隣の島、ラ・ゴメラ島 La Gomera 観光

2月15日(土)ゴメラ島観光記

朝真っ暗な時間、5時20分に家を出てバスが出る集合場所に向かった。歩いて20分ほどかかる予定だ。集合時間は5時55分。十分余裕がある。

集合場所近くに来たら突然声をかけられた。こんな真っ暗な明け方、周りに通行人など一人もいない。

そこに男3人女1人。非常に親しげに声をかけてきたので、ツアーの運転手と残りは学校の他の参加者かなと思ったが、同じクラスの男性が参加すると言っていたのにいない。乗用車で一緒に行こう、と言うしぐさをする。バスではなくって小さな自動車で出発するのかと一瞬思った。

しゃべる言葉がスペイン語には聞こえない。アラブ人の様だ。朝起きて間もなく、まだ僕の頭が回転していないせいなのか、事情がよく読めない。

そうこうしている内に、一緒に写真を撮ろうと中の一人の男が、顔を寄せてきて自撮りをしようとする。何を言っているのかさっぱりわからないが、その中で何やら「コロナ」と言うのが聞こえた。どうも中国人と間違えたか何かで、からかっているのかも知れないとやっと気づき、その場を離れてすぐ近くの本来の集合場所に向かった。

危険は何もなかったが、こんな事もあるものだと、思った次第だ。

さて、集合場所には僕が一番乗りだったが、残りの3人もすぐに来て、時間通りバスが来た。大型バスだ。

僕たち学校の4人は、一般観光の人が参加するツアーに組み込まれたようで、あちこちの集合ポイントを廻り結局40人ほどの団体になった。


東西25km、南北24km(と言ってたかな?)の
小さな島。。人口22,000人

ラ・ゴメス島に行く船が出る島南部のロス・クリスティアーノス Los Cristianos へ向かった。2時間余りかかって到着。


スペインは風力発電先進国。いたるところにある。

船は9時出港。大型フェリーだ。乗る前に切符とパスポートをチェック。EU圏の人はEUの身分証明書を提示する。


切符とパスポートをチェック。

待合室の中。

フェリーの入り口。

船内の様子。




到着して下船の用意。

すごいモヤがかかっていて、そのせいかわからないが50分ぐらいの予定が1時間10分かかってラ・ゴメラ島のサン・セバスティアン・デ・ラ・ゴメラ San Sebastián de La Gomera に到着。

下船した後、島内観光のバスに乗るのに一苦労。バスが10台ほど並んでいて、どのバスに乗ればいいのかわからない。ツアー会社は Viajes Meridiano Canarias と言うのだったが、どのバスにもそんな表示はない。

テネリフェ島で乗船する前にラ・ゴメラ島での観光内容の概要の説明がスペイン語とドイツ語と英語であったのだが、よくわからなかった。

クラスメートの一人はフランス人(後で聞くと僕より1歳下)で、スペイン語より英語の方がよくわかると言っていたので、彼を頼りにしていたが、彼もわかっていないようだった。

あたふたと運転手たちに聞いて回り、なんとかそれらしいバスに彼と一緒に乗り込んだ。僕ひとりだったら、そのバスに乗っている間ずっと「このバスで良かったのかしら?」と不安に思っていたかもしれないが、2人だったので「間違っていても、ま、なんとかなるだろう」と不安の程度も少し下がる。僕たち2人はスペイン語・英語ガイドのバスに乗れたようだった。

学校の連れの別の2人は若者で、ドイツに住むトルコ人男性とドイツ人女性。ドイツ語ガイドの別のバスに乗ったようだ。

10時50分発車。街の中の市役所や広場などの説明を車中案内で聞いた後、すぐに山の中へ。


平地は少なく、あっという間に山間部に入っていく。







土産物屋さんに。

バナナが特産物。

土産物屋さんの店内。




案内の男性ガイド、しゃべり方が独特で、こんな話し方をする人は日本人でも外国人でも会った事がない。連れの彼も同じことを言っていた。(帰宅後、家のセニョーラに録音していたのを聞いてもらったら、腹を抱えて笑っていた。)録音を紹介するはちょっとまずそうなのでやめておく。

その日一日中ずっと、その奇妙な話し方をするガイドの話を聞いて、相当疲れた。何か言語障害のある人が特別にガイドに採用されて、やっているのかとも思うが、スペインではそんなこともやるのかなあ、との疑念も頭をかすめる。

ツアーには昼食も含まれている。スープ、チキンまたは魚の選択、ワイン、デザート(アイスクリームとバナナ)付き。


こんなレストランで団体昼食。





食後のエンターテイメントとして、シルボ El Silbo の実演があった。何年か前に日本のテレビで放送をしていたのを覚えているが、谷をはさんで山の向こうとこちらの意思疎通を指笛で行うというもの。声は遠くまで届かないが、指笛の音は届くのでそれを言語代わりにするというもの。


シルボ(口笛言語)の実演。

実演では、客の持ち物、この時は時計とバナナ、を隠して、その場にいなかった別の従業員にシルボで伝えて探させる、というもの。まるで言葉で伝えているがごとく、あっという間に探して見せた。

指笛の音の大きさ、長さ、高さ、強さなどを変えて単語を表現する。単語と言うより、一音一音を表現しているのかもしれない。
 アイ・ラブ・ユー
 テ・アモ
 ジュ・テーム
 愛してる
その他イタリア語、オランダ語、フィンランド語、なんでも意味を知らなくても伝わってしまう。よく聞くと、「アイ・ラブ・ユー」と言っているんだろうな、とわかる。

もちろん回答を知っているからそう言っているようだ、とわかるだけで、シルバをきちんとできる人でないと本当には分からない。世界でもここだけの『言語』で、出来る人が絶滅しそうになったので、今では子供にも教えて保存に努め、できる人が増加しているらしい。

この後、森に入って耳を澄まして鳥の鳴き声を聞くとみんなシルバに聞こえてしまう、と言う不思議な体験をした。鳥が鳴き声で会話をしている、と本当に思ってしまう。



細い山道を大型バスが行く。


ジュラシックパークだ、と言う説明。

特別な植物相。



特産のゴメロン Gomeron
を試飲。1.50€(190円)。
超甘い。


特産のバラキート Barraquito
を試飲。1.80€(225円)
濃いコーヒーにレモンの皮の乾燥した(?)
のを入れたものに最後に写真の黒いパッケージ
に入ったコンデンスミルクを入れてよくかき
混ぜて飲む。

深い渓谷。


観るのも恐ろしい断崖絶壁に建設された山道をバスはゆっくりと進む。




切符とパスポートをチェックする係員。


これでラ・ゴメラ島ともお別れ。




乗船チケット、パスポートのチェックが終わり、帰りの船に17:15乗船。18:45テネリフェ島着。

そして、テネリフェ島に帰ってきた。


絶景を見て、不思議体験をして、特産飲み物を飲んで、の一日は無事終わった。

あと10分で到着。

土産物屋さんでの買い物、昼食、バルでの休憩以外はほんのちょっとした下車での景色鑑賞があったくらい10:30ごろから17:00ごろまでほとんどバスの中。でも楽しかった。20:30帰宅。

旅行代金65€(8,100円)でした。

2 件のコメント:

  1. 堀内さんの前向きでなんでも見てやろう!体験してやろう!!
    精神には頭が下がります。疲れを知りませんね!
    更新、毎日楽しみにしています。

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    1. 取りあえず体も頭も元気なので、出来るだけのことはやってみようと思います。
      こちらは”ひどい”坂道の街で、一瞬右ひざを痛めましたが、持参の鎮痛・消炎チックを塗り乗り切りました。

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