2019年4月30日火曜日

アビラ Ávila に到着


429日(月)アビラ Ávila に移動

9:59発の近郊 M.D.=Media Distancia電車でパレンシアを出発。15分ほど遅れて出たがほぼ定刻にアビラ Ávila に到着、約2時間。途中相当スピードを出していたのではないかと思う。車内にスピードメーターがあるが160km/mを表示していた。

指定席で、座ったのが5両編成の5号車、先頭車両。農道と平面交差するところもたくさんあり、電車の警笛が鳴りっぱなし。踏切で立ち往生しているトラクターとぶつかるんじゃないかとヒヤヒヤ。

無事アビラに到着。この街では駅から1.3kmとちょっと遠いところにあるホテルを予約してしまった。チェックインできる時間まで2時間ある。20㎏のスーツケースをこの距離を引っ張っていくのはしんどいが、昼食でバルに入りながら、街を見ながら目指そうかなんて思ってたら,バス停を発見。タクシーを利用しよう、などというのは毛頭念頭にない。バス停の地図を見て、この路線と見当をつけて、乗ったら正解1€(130円)。降りるバス停を一つ間違えて登り坂をちょっと歩く羽目になったが、ともかくホテル前に到着。

何を急ぐ、という事もないので、ホテル前のバルに。ビールを一杯。

バルの50m先がホテル

日本人のお昼の時間なので、何か食べることにした。ここでいつも問題なのは何を頼むか、という事。日本と違ってメニューは基本文字だけなので結構面倒。知った単語のがあったので頼んだら違うのが出てきた。


コチニージョを頼んだが、思ってたのとは違った。
2時前からテーブルクロスを白に替え始めた。

そういう事があるのも旅行。おいしくいただいて、ホテルにチェックイン。

観光案内所で地図をもらった。旧市街は400 x 900くらいの小さな範囲。ほとんどの部分が城壁に囲まれていて、一部は入場料を払ってその上を歩いて見学できる。早速高齢者割引料金3.5€(455円)を払って入城。

城壁の前にカテドラルへ





ぐるっと旧市街の廻りを1周、そのほかにあちこち寄っている途中日本旅行の宣伝広告を見つけた。




6月7日~17日 10泊11日
4つ星ホテル
全食事つき
訪問予定地:大阪、奈良、宇治、京都、伏見、名古屋、妻籠、高山、白川郷、小田原、箱根、東京、日光
4,390€(57万円)

これはなかなか手ごわいですね。タイ、ネパール、インド、フィリピンなどは見たことがあったのですが、日本の旅行のは初めてだったので書きました。

2枚の旅行予定日が同じなので同じものなのでしょう。税込みと税別の違い、とか。

ホテルに帰ったら、13,000歩にもなっていた。ここの美しさは夜景にある。夜になったらまた出てみる。


10時前にホテルを出て、城壁を撮影するのに適当なところはないかと散歩することにした。全体を撮影しようとすると、かなり遠ざからないといけない。前にこの城壁を遠くから見たのは高速道路からだった。道路の途中に展望台があった。そこまで歩いでいくのはちょっと無理。





城壁から少し離れたところまで歩いたが家が邪魔してうまく取れない。10時だというのにまだ結構明るい。夏時間で1時間早いのと、緯度が結構高いところにあるからだろう。

2019年4月28日日曜日

〝修学旅行” でパレンシア Palencia へ


4月27日(土)〝修学旅行” でパレンシア Palencia へ

家を電車の発車時刻の1時間半前に出た。電車の駅までのバスのルートは前に予習していたので、問題はない。バスの乗り継ぎが順調なら、30分足らずで着くはず。予定通りの乗り継ぎ停留所で降りたら、何かちょっと様子がおかしい。

良く見ると電車のパンプローナ駅行きのバスの番号の下に何やら小さな文字で1行、「FESTIVO/〇〇〇」と書いてある。〇〇〇はバスク語。この停留所には休日しか停まらないという事だった。

時間はたっぷりあるので焦らず、近くの別の停留所に移動。たいてい停留所には次のバスが来るまでの時間が表示されている。鉄道駅行きは22分と表示してあった。ちょっと前に行ってしまったようだった。

22分はちょっと長いので、ブログの文でも書こうかとパソコンを出して立ち上がるのを待っていたら、バスが来た。この停留所には沢山の路線のバスが停まる。行き先を確認すると僕が乗るべきバスだった。急いでパソコンを閉じてバスに飛び乗った。

駅のバルに入ってコーヒーを飲みながら時間待ち。定刻の13:17に、いつものようにベルの音もなく電車は出た。パレンシア Palancia 着予定は16:11だから3時間ほどの旅。高速鐡道AVE ではないからか乗車前の荷物検査はなかった。

乗ってほどなくして車掌が乗車券チェックに来た。ほとんどの人は携帯をかざし、車掌が持っている端末で乗客の携帯のバーコードをチェック。僕は紙の切符(昔の飛行機のチケットくらいの大きさ)を持っていたので、そこに印刷されているバーコードを「ピッ」と言う音でチェック完了。

お腹がすいてきたので、セニョーラが持たせてくれたボカディージョを取り出した。ラップに包んである。家にいるときはラップを見たことがなかった。何か食べ物をちょっと置いておく時には、たいてい皿をひっくり返してかぶせていた。12回アルミホイルを使っているのを見たこともある。でもラップは無い。どこかでボカディージョを買ってきてくれたに違いない。

長さが25㎝以上。大きすぎて食べられるかなと思ったが、ゆっくり食べているうちに平らげてしまった。途中車内販売が来たが、まごまごしてるうちに通り過ぎてしまった。次に来たらビールでも頼んでみようかな。

待ってもこないので、2両ほど離れたカフェ食堂に行ってビールを頼んだ。「ネケン(ネケンではない)」「マホウ(マオーと言ったかも)」どちら?と聞いてきたのでヘイネケンと返事。

実はこのヘイネケン、前日の学校の授業で話題になった。現物は Heineken と書くがどう読むか。スペイン語ではHは発音しないので本当はネケンと読まねばならないのだが、会社名なのでHを発音することにしたらしい。どうせの事ならハイネケンにすればよいのに中途半端にヘイネケンとしたのが定着してしまった。バルでハイネケンといっても誰もわかってくれないよ、と先生が笑いながら言っていたのを思い出した。

330mlヘイネケン缶ビール1缶、飛行機で出てくるようなプラスチックコップがついて2.9€(377円)。

10分ほど遅延してパレンシアに到着。ホテルにチェックイン。

2019年4月26日金曜日

ついに終わったパンプローナ留学

4月26日(金)4週間の学校が終わった。

今週の火・水・木は4時間だったが、今日はなぜか変則で3時間。最初の2時間は女性先生、4週間教えてもらった。そして最後の1時間は男性先生、3週間のお付き合いだった。

主に下校の際に乗ったバス。

今日もらった修了証書

僕のクラスは、最初の1週間は4人、残りの3週間は3人と少ないクラスなので、発言する機会も多く、よかった。文法は全て既習のものばかりで、黒板に書かれたものを書きとることは少なく、その分先生の発言に耳を傾けることができて、余裕があった。ただ、先生の発言を先読みしてしまって、間違って聞き取ってしまうこともしばしば。

最後の勉強はこの部屋




文法をよく知っている、と言うのと会話ができる、と言うのは全く別物。最後の方は未来形や命令形をよくやったのだが、口からすぐに出てこない。考えていると今度は初歩の初歩にやる現在形すら忘れて(混乱して)出てこない。

4週間教えていただいた先生と仲間二人(左)

これで8回目のスペイン語短期留学を終えたことになる。日本に帰るとスペイン語を使う機会は皆無だから、3日もすると大半を忘れているんだろうなと思う。

残すは2日、散髪屋さんへ

4月25日(木)

登下校にはできるだけ歩くことにしているのだが、今日初めて登校時にバスに乗った。8時35分くらいの乗車だから通勤時間帯だと思う。乗客は30人くらい、女性25人男性5人くらい。年代は30,40,50代。通学生徒はいない。

下校時も乗ったら、目立つ制服の女性が乗り込んできた。郵便配達の女性だった。写真を撮った後、椅子に座り郵便物の仕分けをしていた。


帰って食事後、家と同じビルの1階にある散髪・パーマ屋さんに行った。カットと髪を染めてもらって54€。7,020円。スペインで何回かやってもらった事があるが、今回の価格は異常に高い。僕が日本で愛用してる散髪屋さんはカットと染めで1,980円、こちらは異常に安い。

僕の両肩の後ろに移っているのが女の子二人

僕がやってもらっている間に、15歳くらいの女の子2人がお母さんに付き添われて来て、2人とも長髪のカットと洗髪をしてもらってお母さんは2人の代金計40€(5,200円)を払っていた。

2019年4月25日木曜日

「スペイン語 ir irse 違い」研究

4月24日(水)「スペイン語 ir  irse  違い」研究ーーーと言ってもほとんどがHPの抜き書き・受け売りなので白状しておく。

26日の土曜日に学校の最終日になる。27日に帰国前の小旅行で少し移動するので国鉄 Renfe の駅まで切符を買いに行ってきた。

写真の地図は上が真北を指している。街の旧市街の北側にアルガ川 Arga がくねくねと流れている。右から、青い四角が僕の住んでいるところ、小さいピンクが学校、黒いキャップがパンプローナの中心となる旧市街、赤いキャップが国鉄のパンプローナ駅となる。直線距離で家から駅まで4kmちょっと。

昨日は22℃ほど気温があったのだが、今日は10℃を切る寒さ。風もある。真冬に近い。うっかりして上着を着ずに出たら寒くて、切符購入の用を足したあと少しどこか見てこようかなと思っていたのだが、寒くて我慢できずすぐ帰宅してしまった。

ここ何日かスペイン語の事を書いていて、そのまとめが少しあるので僕の頭の整理のためにここに書いておきたい。ここから下はスペイン語をかじっておられる方のための参考事項です。
 
以下はネットで、「スペイン語 ir  irse  違い」で検索をかけて出てきた結果の約20サイトと、学校の先生の説明と、今下宿している家のセニョーラの説明と、僕の勝手な解釈をまとめたものです。

1.ir と irse

●使い分けは非常に難しい。スペイン語のレベルで言うとC1だと先生は言っていた。
●セニョーラは 
 Voy a ir a Japón. 
 Me voy a ir a Japón.(Voy a irme a Japón. は語順が入れ替わっただけ)
この二つの意味の違いを僕に説明できなかった。意味は同じだと言っていた。
●スペイン語の先生も、この違いを街往く人に聞いても説明できる人は多分いないでしょう、と言っていた。つまり、スペイン語を教える立場の人でないと説明できない位難しく、非常に感覚的なものだそうだ。
●そこで、僕がまとめたのが以下・・・

【ir】
①主語の人が「今どこにいるか」は問題ではない。
②出発地点はどこでもよい。
③問題は「目的の場所」があるか又は、目的とする「やる事」がある、ということ。
「目的の場所」の例は Voy a la escuela.
「やる事」の代表的なものは Voy de compras. 
と言うのが例。後者については下の 2.Voy de compras. を参照。
④文脈で目的地が抜けることもあるが、それは会話をしているときにその目的地に共通の認識があって、その都度言う必要がない時である。

【irse】
①今居てる場所からどこかに出てしまう、行ってしまう、ここから離れる、と言う意味。
②どこに行くかは問題ではない。
③行き先の場所は文中に「あっても」「なくても」良い。
④心理的には行ったらもう帰ってこない、別の場所に行ってしまって、今いる場所を放棄してしまう、と言うような感じ。
⑤上の④の心理は非常に心理的なもので、朝、家から学校に行くときに Me voy. と言ったりするが、学校で勉強して帰ってくるわけだから永久的に帰ってこない、という事を表現するのではない。それでも Me voy. と言う言い方は非常に適切だと先生は力説していた。
⑥5分の休憩が終わったある時、先生が「さあ、授業を再開しよう!」と言う意味で一言 Vamos! と言った。僕が即座に、意味は違うだろうなと思いながら Vamonos! (irse のNosotros形)と言ったら、先生が「教室から出ていく気か?」とひっくり返って
いた。

2.Voy de compras.

今日学校でクラスメートから先生に Voy de compras. と言う言い方に違和感がある、わからないというの質問があった。Voy al mercado. ならわかるが、なぜ de と compras がくっついているの? という質問だ。

ちょっと主題から離れるが、ir/irse 問題を〝研究” していて、ネット上に誰かさんの研究論文があって丁度昨晩ちょっと目を通したところだったので、拝借させてもらう。間違い解釈があったらゴメンナサイ。学術論文らしいので出典を下に記しておく。  

ir de compras
        viaje
        bares
        copas
        visita
        excurción
        pesca
        paseo
        tienda
        fin de semana 

以上全て名詞で、その他にもたくさんある。

そのやることの内容は気軽な、楽しいものでなければならない。喧嘩・戦争・葬式のような嫌いなもの、好きでないこと、怖いことなどの避けたいものやミサのような一種義務的な行事のものには使えない。そんなことが書いてありました。

一番最後の fin de semana にはちょっと違和感がありますが。

参考:https://www.jstage.jst.go.jp/article/hispanica/2014/58/2014_45/_pdf/-char/en
スペイン語の「ir de + 名詞」構文について  下田 幸男

3.Ahora vengo.

家をちょっと出て買い物をしてすぐ帰ってくる時には Ahora vengo. という言い方もある、と或るHPに書いてあった。(私が)ちょっと出かけてくる、という事のようだ。「ちょっと」の長さは10分から5時間程度?

ただ、今日丁度そのような事態があってセニョーラに言ったら首をかしげていた。家の前に小さな食料品店がありそこに缶ビールを買いに行くときの事。ほんの10分で済むので、ちょうどいい機会だと、こう言う時にこう言うのは適切?と聞いたら、僕の聞いている内容が通じていないのか、Voy a la tienda. としか言わない。トホホホ???!

このblogを読んだ日本在住の私のスペイン語会話の先生(バレンシア出身のスペイン人男性)から、興味ある内容ですね、Ahora vengo. についてはこんな感じですね、とアドバイスメールを頂いたので紹介しておく。ーー4/25補足

el “ahora vengo” , “vuelvo enseguida” o “enseguida vengo" es como 行って来ます pero se regresa pronto al lugar, pocos minutos después.


2019年4月24日水曜日

4週目のパンプローナが始まった

4月23日(火)

生徒は相変わらず全部で3人。にもかかわらず、1日の授業時間は4時間になった。契約では3人以下の時は授業時間が減らされるはずだったのだが。

特に大した話題もないので、タンポポの話をします。公園の緑の草にたくさん西洋タンポポが咲いていて、それの花が終わりあのフワフワの(なんていうのか忘れました)が風に吹かれて街中を飛んでいます。口を開けていると飛び込みそうです。

朝登校時にふと足元を見るとあのフワフワが落ちて寄り固まっていました。




みんな刈り取ってしまうようです。
隅の方だけは人力で、あとは機械で
やってしまうようです。

2019年4月23日火曜日

セマナ・サンタは昨日で終わりのはずだったのだが

4月22日(月・祝日)5日間のスペイン版ゴールデンウィークの最終日。

エステージャ Estella に行ってきた。







楽しい「見世物」(じゃないと思うけど)にも遭遇した。


下の動画は突然大きな音から始まりますのでボリュームを小さくしてから真ん中の三角印を押してください




セマナ・サンタは日曜日から日曜日のはずだと思っていたのだが、今日月曜日もこちらは休日でお休み。セニョーラに聞くと、日曜日は復活祭の日でパスクア Pascua と言うらしい。じゃ月曜日は何の日?と聞くと「いや、日・月をパスクアと言うの。いやいや、前の日曜日から今日の月曜日までみんなひっくるめてパスクアと言うの」と話が一転二転。宗教的な話の詳細を聞いても理解できないので、そこでスルー。

サンチャゴ・デ・コンポステーラに向かう「巡礼の道」のコースが、スペイン国内に確か7、8通りある。その一つの起点の街がパンプローナから少し北東に行ったところにあるロンセスバージャス Roncesvallas 。いいところですよ、ぜひ行ってみなさい、とセニョーラから勧められていたのだが、ネットで探しても交通手段が見つからない。

昨晩また相談したのだが見つからない。セニョーラの友達にも聞いてもらったのだがわからない。結局バスのインフォーメーションに行くのが一番、との結論に達し、昼前に行って相談した。

結局は「行けない」という事が分かった。

1.きょうは祝日でバスはおやすみ。
2.明日は午後3時出発のバスがあり、帰りは翌日の朝現地出発。
3.従って日帰りの旅行はできない。
4.どの日でも、パンプローナを午後出発/現地を午前出発 という便しかない。

という事だった。この情報はネットでつかんでいたがその通りで、ほかの手段がないという事だった。もちろん、タクシーで行くとか相乗りタクシーのような「ブラブラカー BlaBla Car」と言うのもないではないと思うが、僕はブラブラカーの利用経験がないので今回はパスすることにした。

結局、20日(土)に行こうとして間違って別のところに行ってしまった、という失敗があったが、その行くはずだったところにもう一度挑戦してみようと計画変更。そこがエステージャ Estella。


真ん中のがEstella。前に間違っていったのがこの
地図から上に少し外れたところにある。

パンフレットの地図を見せて「ここ、ここ」と指さし、今日中に帰れないと困るので往復チケットを購入。往きは13:30発、帰りは現地19:35発の乗車時刻指定のチケットだから間違いなし。行き先はエステージャ Estellaと記してある。

約1時間のバス旅行でエステージャに無事到着。現地の旅行案内所は午後2時から5時までは休憩時間中で現地地図ももらえず、仕方ないので持ってきたパンフを辞書片手にもう一度読み直してみたら、写真の載ってる名所旧跡は皆20kmも30kmも離れたところにあって、歩いていけるようなところではない。

ここでも、土曜日の二の舞だ。街の名前が太字で書いてあって、同じページに大きく写真が載っていたので何も考えずにこの町にあるとばかり思っていたのだが、説明を全く読んでいなかったのが大失敗の原因。しかし、数えてみると45行の説明の中に知らない単語が23、知らない地名が数知れず、とても1,2分で読めるようなものではない。


この説明文の45行の中に地名人名以外に知らない単語が
23もあった。難儀して読んで、写真の橋は20-30km
離れたところにあることが分かった。

ここにもハイキングに来たつもりで散歩。それが冒頭の写真と動画。

帰りのバスも無事定刻に来てパンプローナに運んでくれたので目出度し、目出度し!

2019年4月22日月曜日

復活祭当日のパンプローナ

4月21日(日)キリスト復活の日

木曜日からこの家に来ていたセニョーラの友人家族3人が、みんなで昼食をとった後、出て行った。水道土木工事会社勤務の旦那さん、歯科の看護婦の奥さん、13歳の息子。ブルガリアの家系だそうだ。ブルガリアは政治腐敗がひどくスペインに逃げてくる人が多いと言っていた。




家族は皆明るく、食事も何回も一緒にいただいた。僕以外で話すときはとてもついていけないが、時々話題に誘ってくれるときはゆっくり話してくれる。





今日の昼食はパエジャ。パエジャはバレンア本場、というか発祥の地。彼らはそこに住んでいるらしい。それと、パエジャは決して夜には食べない。メイン料理の昼のごちそうだ。夜は軽食の扱いだからだ。


2019年4月21日日曜日

今日の目的地エシャリ・アラナツ

4月20日(土)とんだ小旅行でした。

ネットの時刻表ではバスの出発は15:00、バスターミナルに着いたのがその20分前、何社かのバス会社の窓口があり、その一つに並んだ。僕の番になり窓口の女の子に「ここへ行く切符はここで買えますか?」と聞いたら、「自分の会社のバスはそこにはいかない。そんな場所は知らない。そこに案内所があるけど16:00からしか開かない」ときた。

観光パンフレットに載ってる有名地なのに知らないなんてありえない。いくつか開いていた別の窓口もいつの間にか閉まっていた。

発車時刻も迫り、焦る。出発予定の電光掲示板を見ると15:00に出発するバスが6台ある。プラットフォームが30ほどある。発車まで5分。こちらのバスは結構きちんと定刻に発車する。

急いで、15:00に発車しそうなバスの運転手に聞いて回った。4台目の運転手がやっと「このバスが行くよ」と言ってくれてすぐに乗り込み、乗車券は運転手から買った。4.10€(520円)。定刻2分前だった。そして定刻に発車。

ほっとして、バスの1番前に座り運転手に「僕の停留所に来たら教えてね」と頼んでおいた。




走ること約40分「次だよ」と忘れずに教えてくれた。かなり田舎だ。



セマナ・サンタの祝日期間中だからバスの時刻も何か特別なものになっていたら帰れなくなる。パンプローナ行き方向のバス停に行って、バス待ちをしている人に「帰りはここから19:59のバスがあるんですよね」と確認した。

ついでに観光パンフレットを見せて「観光案内所はどこにありますか?」と聞いたら「ないですよ」。「この橋はどこにありますか」と聞いたら「それはここから40kmほど離れたところにあります。」 「この断崖絶景は?」と聞いたら「相当遠いですよ。」 さらに「この教会は?」と聞いたら「???」

トイレにも行きたくなったし情報集めのためバルに入ってコーヒーを頼んだ。カウンターの中の若い女の子がネットで調べてくれた。バス停で聞いたことと同じことを言う。おかしいなあ????



散歩のつもりで来たので観光名所がなくてもそんなに困りはしないが、釈然としない。


景色を見ていると、首をかしげている煙突が一本。
僕の気持ちを代弁しているようでおかしかった。

まあいいや、と小さな村の外周を一周散歩して帰ろうと歩いていると、家の前で話をしている家族を見つけた。話すチャンス、と声をかけて「このパンフに書いてある観光名所はないのですかね?」と聞いた。

ご主人と奥さんがパンフの地図を見て「あなたが今いるのはこの地図からちょっと離れた場所でエシャリ・アラナツ(正確な発音は??)ETXARRI ARANATZ、パンフの場所はエステージャESTELLAですよ。あなたはちがうところにきています。」「ここは人口2,000人の村で観光するようなものは何もありません。」と教えてくれた。えぇぇぇ???とみんなで大笑い。

どこでどう間違えたのか、ネットのバスの時刻表を調べた時を思い出そうとするがわからない。パンプローナの切符売り場の女性の不審な応対もこれで分かった。誰もほとんど名も知らない村行きのバスの乗車券を買おうとするんだから。

家の横にある白い花をたくさん付けている木があったので、桜ですか?と話を向けたら、家族のおじいさんらしき人が近寄ってきて木の説明。リンゴの花らしい。


桜のたくさんの花をつけている。満開。

僕の家にもリンゴの木があって、とかアーモンドの花もきれいですよね、なんて話をしたら納屋に案内してくれた。ちょっとした大きな袋の中に手を入れ、「このクルミもこのヘーゼルナッツも採れたものだよ。一寸
食べて見るかい?」とクルミを割ってくれた。



「あれ?カナズチで割るんですか?」と言ったら「専用のペンチみたいのがあるんだけどクルミはカナズチが一番」と10個ほど割ってプレゼントしてくれた。おいしいことおいしいこと、感激!

田舎の村の写真を撮りながら村の外周を一廻り。途中ベンチに座り、持ってきたバナナと頂いたクルミを楽しんでちょっと遅い昼ご飯。



さらに散歩を続けて、途中何人かに声をかけてスペイン語会話の練習。






村はバスク地方に属しバスク語とスペイン語の両方が通じる。地元で生まれ育った人はバスク語で話し、外から来た人はスペイン語で話す、という感じ。でもみな両方が分かるという。役所の掲示板が公園にあったがほとんどすべてバスク語だった。



村の中のいろんな表示もバスク語が優先、落書きもバスク語。





帰りのバスの時刻にまだ余裕があったがバス停をちらっと見たら、もう待っている人がいる。バスが来る45分も前なのに。ひょっとしたらバスがもっと早く来ることになったのかな?と思いそのままバス停にいることにした。


このバス停で待つこと45分。

何が起きた? いや、何も起きなかった。45分間そこでずっと待ち、バス停では2人の女性がずっと話をしていた。バスク語だからまったく意味不明。バスは予定通りの19:59に到着。


到着までの間の会話の一つがこれ・・・アフリカ系らしい片方の女性が、片言のスペイン語で僕に話し掛けてきた。スペイン語は上手ではなく、話し相手の女性が僕のスペイン語をバスク語に通訳。
女性「私,サハラからきているの。」
  僕「この近くにサハラという村があるの?」
「いいえ、モロッコのサハラ砂漠から」
  「なんでここに?」
「お金くれたら奥さんになってもいいよ」
  「・・・・・」
「だってあなた指輪してないじゃん」
  「僕、指輪しないんですよ。結婚してます。」
などという冗談会話をして時間をつぶしたのだった。いや、向こうは結構本気そうだった。怖い、怖い!