マニラから北東に行くと僕が留学しているケソン市があり、マニラから南東に行くとマカティ市がある。ケソン市から約15km、車で25分くらいのところだ。
「行きは電車で、帰りはタクシーで」と他の留学生に言うと、反対の方がよいという。こちらのタクシーは田舎だからまだ良心的なのが多いけど、都会のマカティのは悪いのが多いから、というのが理由。
意見に従って学校前からタクシーに乗った。「メーターを使って行ってや!」と先ず乗車前に念押しをする。80-90km/hで結構スピードを出す。順調に25分でマカティで有名なグリーンベルトというショッピングセンターに着いた。204.5P(約370円)。
町並みはきれい。ケソンの僕のいる周辺とは大違いだ。近代的な背の高いビルが立ち並ぶ大商業地だ。
グリーンベルトとは、高級ブランドのショップや飲食店が入っている5つのビルからなるエリアのことで、日曜日とあって買い物客で一杯。もちろん僕のようにぶらぶらする人も一杯だ。
ショッピングモールの中を日本から持ってきた旅行案内書を手にして、ゆっくりとぶらぶら歩いていると、50近くのおばさんが声をかけてきた。
「手に持ってるの、コミック本?」
「日本の字って3種類あるのは知ってるんだけど、どれがいちばんやさしいの?」
「私、これからすぐそこで友達と待ち合わせしてるの。」
「友達と会えたら、そのあとどこか案内してあげましょうか?」
これは怪しいパターンだな、とすぐピーンと来た。
「一人でぶらぶらしたいんで、さようなら」
と無理やり話を終えて分かれた。しかし、さらに10分ほど一人でぶらぶらして、通路にあった腰掛に座ってガイドブックを見ていると、
「アラ、まあ、偶然ね」とさっきのおばさんが近寄ってきた。横には20過ぎの結構美人の若い女性が二人。
「さっき言ってた友達なのよ」と一杯話しかけてくる。
これはますます怪しい。美人、というのが怪しいのだ。人のよさそうな感じで話しかけてくる。聞いていたパターンと全く同じだ。こんなのに付いて行ったら、バーかどこかに連れて行かれ睡眠薬と自白剤入りの酒を飲まされて、金を取られ、さらにクレジットカードを取られて暗証番号を「自白」させられて大いなる被害を被る事、請け合いだ。そんな事も有りかと、お金は最小限に、カードは一枚も持たずに出かけて来た。
残念でした! おばさんたちよ! 美人のお嬢さんたちよ!!
See You! と言わずに Bye! と言って分かれた。
高級ブランド品に用はない僕は、ガイドブックにある「リトル東京」まで歩いて行って見ることにした。しかしガイドブックの地図は小さくてよくわからない。2、3回、人に聞いて見たが知らない人ばかり。ついに教えてくれた人がいてその通り行くと、あったあった。
鳥居をくぐり抜けていくと、漫画のコスチュームというんだろうか、そんなのの撮影をやっている。
横を通り過ぎてさらに入っていくと中庭のようなところがあり周囲に何軒かの店がある。しかしそれだけだ。拍子抜けだ。まあ確かにそれ以外に、その周辺にも日本関係の店が何件かあるが「リトル東京」というには余りにも寂れすぎてはいまいか。
鳥居の色も元は真っ赤であったのだろうが、今はあせてオレンジ色になっている。散々捜すのに歩いたので何かをつまみにビールを一杯飲んで、と思ってたのが大いに当て外れだった。
鳥居の色も元は真っ赤であったのだろうが、今はあせてオレンジ色になっている。散々捜すのに歩いたので何かをつまみにビールを一杯飲んで、と思ってたのが大いに当て外れだった。
再びグリーンベルトを目指して逆戻り。中のバーでビールにありついた。写真入のメニューがあって、つまみは、わかりやすかったが、ガイドブックの写真を見せて「こんなのはないか?」と尋ねたら「これがそうです。サー!」と来た。「サー」と言われて何かこそばゆい。
フィリピン料理 アドボ 322P(580円) オムレツとご飯が添えらていた。 |
駅への取りすがりに果物屋さんがあったのでランブータンをワンパック購入。
ランブータン 133.7P(240円)約30個 |
帰りは、電車(14P=25円)で9駅20分程とタクシー70P(130円)を乗り継いで無事帰寮。
電車のきっぷ。 改札機は自動。出るときの改札機で回収される。 日本のテレカと同じような材質・大きさだ。 |
自動販売機はなくて窓口で買う。 |
うすくらい構内。 改札口に行く前に、バッグの中をセキュリティチェック。 |
だいぶ小さめの車両 |
寮のおばさんに食べ方を教えてもらった。ただ単に爪で思いっきり割くという感じだけだ。甘く、ライチに似ているが一回り少し大きい。ランブータンのシーズンは9月から12月で、今は高い。それに買った所が高級ショッピング街なので余計に高いということだった。
中には大きめの種が入っている |
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